動画制作の期間と流れを工程ごとに解説|発注から納品まで何週間かかるか
動画制作を依頼しようとしている担当者がまず気になるのは、「いつ納品されるのか」という点です。結論から言うと、一般的なコーポレート動画や商品紹介動画の場合、発注から納品まで4〜8週間が目安です。ただし、内容の規模や修正の回数によって前後します。
この記事では、動画制作の流れを工程ごとに分解して、各フェーズで何が起きるのか、どこで時間がかかりやすいのかを制作現場の視点で説明します。読み終えた時点で「自分の案件はどの工程が鍵になるか」を判断できる状態を目指しています。
動画制作の全体スケジュールを先に把握する
まず全体の流れを俯瞰しておきます。工程は大きく5つに分かれます。
- ヒアリング・企画立案:1〜2週間
- 構成・台本・絵コンテの作成:1〜2週間
- 撮影:1〜3日(規模による)
- 編集・音楽・ナレーション:1〜2週間
- 修正・最終確認・納品:1〜2週間
合計すると短くて4週間、標準的なケースで6〜8週間というのが実態です。「1ヶ月で納品できますか?」と聞かれることはよくありますが、内容の複雑さと社内承認のスピードによって変わるため、余裕をもったスケジュールで発注することをおすすめしています。
工程①:ヒアリング・企画立案(1〜2週間)
制作会社への発注後、最初に行うのがヒアリングです。「何のために、誰に向けて、どんな動画を作るか」を整理する段階です。
ヒアリングの内容は主に以下のようなものです。
- 動画の目的(採用、商談、SNS拡散など)
- ターゲット視聴者(年齢・職種・購買段階など)
- 使用する媒体(Webサイト、YouTube、展示会など)
- 参考にしたい動画や競合事例
- 納期と予算の上限
ここで時間がかかるのは、「発注側の社内で方向性が固まっていない」ケースです。担当者はヒアリングを受けて初めて「そういえば決まっていない」と気づくことが多く、その確認に1週間かかるというケースは実際によくあります。社内の意思決定者を早めに巻き込んでおくことが、全体スケジュールを短縮するうえで最も効きます。
工程②:構成・台本・絵コンテの作成(1〜2週間)
企画の方向が決まったら、制作会社がドラフトを作成します。このフェーズで作られるものは次のとおりです。
- 構成案:動画全体の流れ・シーン割り・尺の配分
- 台本:ナレーションやテロップに使うテキスト
- 絵コンテ(必要な場合):各シーンの映像イメージをラフで描いたもの
発注側がここで行うのは「内容の確認とフィードバック」です。この確認が1〜2往復になることを想定して日程を組んでおくと安心です。台本の文言ひとつひとつに修正が入ると、その分だけ撮影開始が後ろ倒しになります。
実務的なポイントとして、台本の確認は「映像になったときのイメージ」で読むと精度が上がります。文章として読みやすくても、ナレーションとして聞いたときに冗長になるケースがあるため、声に出して読んでみることを制作現場では勧めています。
工程③:撮影(半日〜3日程度)
台本・構成が承認されたら撮影に入ります。撮影の日数は動画の内容によって大きく異なります。
- オフィス・工場などの現場撮影のみ:半日〜1日
- インタビューを含む複数拠点での撮影:1〜2日
- スタジオ撮影+商品撮影の組み合わせ:1〜3日
- 大規模なPVや複数ロケーション:3日以上になることもある
撮影日は発注側の関係者のスケジュール調整が必要なことが多く、ここで日程が詰まるケースがあります。特に「社長インタビューを撮りたい」という場合、経営者のスケジュール確保に時間がかかることを見越して早めに押さえておく必要があります。
撮影前に準備しておくと当日がスムーズになるものとして、以下を目安にしてください。
- 撮影場所の許可・社内調整
- 出演者への当日の動き説明
- 使用する商品・資料・ロゴデータの手配
- 服装・場所の清掃などの環境整備
工程④:編集・音楽・ナレーション(1〜2週間)
撮影素材をもとに編集作業が始まります。編集では以下の作業を並行して進めます。
- カット編集(不要な部分を除いてシーンをつなぐ)
- テロップ・字幕の挿入
- BGMの選定・挿入
- ナレーション収録・合成
- カラーグレーディング(映像の色調整)
- モーショングラフィックス(アニメーション演出)
この工程は制作会社の内部作業が中心ですが、ナレーションの収録やBGMの選定は発注側の確認が入るタイミングです。「声のトーンが合わない」「BGMが硬すぎる」といった修正は比較的発生しやすいため、初稿の段階でまとめてフィードバックできるよう準備しておくと効率的です。
工程⑤:修正・最終確認・納品(1〜2週間)
初稿が上がったら、発注側が確認してフィードバックを返します。ここで気をつけたいのは、「修正のループ回数」です。
一般的な制作契約では修正は2〜3回を想定していることが多く、それを超えると追加費用が発生するケースがあります。契約前に「修正の回数と範囲」を確認しておくことが重要です。
また、修正の指示は「なんとなく違う」ではなく「〇秒のテロップのフォントを変えてほしい」のように具体的に伝えると、やり取りが少なくなります。映像制作側から見ると、曖昧な指示への対応は時間がかかりやすく、スケジュールへの影響が大きい箇所のひとつです。
最終確認が完了すると、指定のファイル形式(MP4、MOVなど)で納品されます。WebサイトやSNSに使う場合は、納品形式をあらかじめ伝えておくと書き出し作業がスムーズです。
映像とWebを同時に動かすときのスケジュール感
PIXEL OUTのように映像制作とWebサイト制作を一社で担当する場合、動画の完成を待ってからWebサイトへの組み込みを進めるのではなく、並行して進めることができる点がひとつの強みです。
たとえばコーポレートサイトのリニューアルと企業PVを同時に依頼した場合、Webのデザイン・コーディングと動画の撮影・編集を同じ期間に進め、動画完成のタイミングに合わせてサイトへ組み込む、という段取りが可能です。別々の会社に発注すると、動画の納品を待ってからWeb制作会社に素材を渡すという順番になり、全体のスケジュールが伸びがちです。
詳しくは映像制作・Web制作のサービス概要をご覧ください。
スケジュールを短縮するために発注前に準備すべきもの
制作開始後に「資料がない」「担当者が不在」という状況になると、その都度作業が止まります。以下は、発注前に手元に揃えておくと制作がスムーズに進むものです。
- 会社・商品の基本情報:会社概要、サービス説明資料、ロゴデータ(ベクター形式推奨)
- 参考動画:「こういうトーンにしたい」と伝えられる具体例
- 出演者・撮影場所の確認:誰が出るか、どこを撮るかを事前に決めておく
- 動画の使用目的と媒体:WebサイトかSNSかで尺・縦横比が変わる
- 社内承認フロー:誰が最終GoサインをするかをヒアリングOKな状態にしておく
特に「社内承認フロー」は見落とされがちなポイントです。制作物を確認するのが担当者だけか、上長や経営者の承認が必要かによって、各フェーズの確認時間が変わります。承認フローが長い会社ほど、スケジュールに余白を多めに見ておく必要があります。
まとめ:次に取るべき一歩
動画制作の流れと期間をまとめると、標準的なケースで発注から納品まで6〜8週間が目安です。スケジュールを短縮したいなら、「社内の方向性を固める」「撮影に必要な準備を事前に整える」「フィードバックをまとめて渡す」の3点が最も効きます。
次のステップとして、まず自社の動画をどの媒体・目的で使うかを社内で一度整理してみてください。それが明確になった状態で制作会社に相談すると、ヒアリングがスムーズになり、全体のスケジュールも短くなります。
PIXEL OUTでは映像制作の相談を随時受け付けています。「まだ内容が固まっていない」という段階でも対応可能ですので、映像制作の料金プランも参考にしながらご検討ください。
よくある質問
急ぎで2週間以内に納品してほしい場合は対応できますか?
内容によりますが、短尺のSNS動画や既存素材を使った編集のみであれば2週間以内に対応できるケースもあります。一方、撮影を伴う場合は最低でも3〜4週間は必要です。まずは内容と希望納期をご相談ください。スケジュールの実現可能性を正直にお伝えします。
修正は何回まで対応していますか?
プランや契約内容によって異なりますが、一般的には2〜3回の修正を想定した料金設定になっていることが多いです。それを超える修正は追加費用になるケースがあるため、契約前に修正回数と範囲の取り決めを確認しておくことをおすすめします。
撮影なしでアニメーションだけの動画も作れますか?
はい、モーショングラフィックスやアニメーション主体の動画も制作しています。この場合、撮影工程が省略される分スケジュールはやや短くなる傾向がありますが、アニメーションの作り込みに時間がかかるため、全体の期間が大幅に短縮されるわけではありません。内容の複雑さによって変わるため、個別にご相談ください。