問い合わせが来るLPと来ないLPの構成の違い|現場から見た判断基準
LPを公開したのに問い合わせが来ない。アクセスはそれなりにあるのに、コンバージョンが取れない。こうした状況に直面したとき、多くの担当者はまず「デザインが古いから」「写真のクオリティが低いから」と考えます。
ただ、制作現場から見ると、問い合わせが来ないLPの原因のほとんどは情報の順番と構成のミスです。デザインを刷新する前に、構成を見直すだけで問い合わせが動き出すケースは少なくありません。この記事では、問い合わせが来るLPと来ないLPの構成上の違いを、実際に手を動かしている側の視点で具体的に解説します。
そもそもLPの「構成」とは何を指すのか
LPの構成とは、ページをスクロールしていったときに「どの情報を、どの順番で見せるか」の設計全体を指します。
デザイン(色・フォント・余白)とは別の話です。どれだけ美しいビジュアルでも、読者が「自分に関係ある話だ」と感じる前に価格を見せられたり、課題への共感もないままいきなり商品説明が始まったりすると、離脱につながります。
構成は「読者の頭の中の動き」に合わせて設計するものです。その順番がズレているだけで、CV率は大きく変わります。
問い合わせが来ないLPに共通する構成の失敗
制作の現場でLPを見ていると、問い合わせが取れていないページにはいくつかの共通パターンがあります。
1. ファーストビューで「誰向けか」が分からない
ページを開いた瞬間に見えるエリア(ファーストビュー)に、サービス名と抽象的なキャッチコピーだけが載っているケースが多くあります。「あなたのビジネスを次のステージへ」のような文言は、読んだ人が「自分の話だ」と思えません。
ファーストビューの役割は「このページは自分に関係ある」と判断させることです。ターゲットの状況・課題・得られる結果を3〜5秒で伝えられない構成は、その時点で多くのユーザーを失います。
2. 課題共感のブロックがない、または薄い
読者がLPに来るのは、何かしらの課題を抱えているからです。その課題への共感なしにサービスの説明に入ると、「売り込まれている」という印象になります。
問い合わせが来るLPには、必ず「あなたはこういう状況ではないですか?」という共感のブロックがファーストビューの直後に置かれています。読者が「そうそう、まさにそれ」と感じる瞬間を作ることが、スクロールを続けさせる動力になります。
3. 「なぜこの会社か」が説明されていない
サービスの説明はしているのに、「なぜ他社ではなくここに頼むのか」の根拠がないLPは多いです。特徴・強み・実績・制作体制など、信頼を裏付ける情報がないと、読者は比較のために離脱します。
4. CTAのタイミングが早すぎる、または少なすぎる
CTA(問い合わせボタン・フォームへの導線)はページの最後だけに置けばいいわけではありません。読者が「依頼したい」と思うタイミングは人によって異なるため、ページ内に複数設置するのが基本です。一方で、課題共感の直後など「まだ信頼を得ていない段階」でCTAを押し込むと、逆効果になります。
問い合わせが来るLPの構成パターン
成果が出ているLPには、読者の「頭の動き」に沿った情報の流れがあります。以下は、制作現場で機能すると確認している構成の骨格です。
- ①ファーストビュー:誰向けか・何が得られるか・信頼の一言(実績数・対応年数など)
- ②課題共感:読者が抱えているであろう状況を具体的に列挙する
- ③原因の提示:なぜその課題が起きているのかを説明する(読者の理解を深める)
- ④解決策の提示:自社サービスがどうその課題を解決するかを示す
- ⑤サービス詳細:内容・プロセス・期間・費用の目安
- ⑥信頼要素:実績・対応事例(一般化した形)・制作体制・メディア掲載など
- ⑦よくある質問:問い合わせ前の不安を先に潰す
- ⑧CTA:問い合わせ・資料請求・無料相談などへの導線
この順番はセオリーであって、サービスの性質によって入れ替えや省略は発生します。ただ、①〜③をすっ飛ばして④から始めるLPは、ほぼ例外なく問い合わせが取れていません。
現場だから分かる:「費用・期間の提示」がCVに効く理由
LP制作の現場で実感していることとして、「費用・期間の目安をページ内に置いているかどうか」がCV率に影響するケースが多くあります。
費用を一切開示していないLPでは、読者は「問い合わせる前に予算が合うか分からない」という不安を抱えたまま離脱します。一方、「一般的な目安として〇〇万円〜、期間は約〇週間」という情報があると、問い合わせのハードルが下がります。
もちろん、要件によって変動するのは当然です。その場合は「規模や要件によって変動します」と添えた上で、目安の範囲を示すだけで十分です。完全に隠すよりも、正直に範囲を開示するほうが信頼につながります。
LP制作の費用感や相場については、PIXEL OUTの料金プランでも目安を公開しています。発注前の予算感の確認にご活用ください。
映像とWebを両方見ているからこそ気づくこと
当社は映像制作とWeb制作を一社で手がけているため、LPに動画を組み込む構成についても日常的に検討しています。その視点から一点、伝えておきたいことがあります。
LPの課題共感ブロックや信頼要素のセクションに、30〜60秒程度の動画を置くと、テキストと静止画だけの構成に比べてスクロール停滞率(そのセクションで離脱しにくくなること)が改善するケースがあります。特に、サービスの雰囲気や対応スタッフの人柄を伝えたい場面では、動画のほうがテキストより情報密度が高く伝わります。
ただし、ファーストビューに自動再生の動画を置くのは注意が必要です。ページの読み込み速度が落ちると、それだけで離脱率が上がるため、動画を使う場所とファイル容量の最適化はセットで考える必要があります。WebとLP内の動画を同時に検討したい方は、映像制作・Web制作のサービス一覧も参考にしてみてください。
発注前に自社LPを確認するチェックリスト
既存のLPを見直す場合も、新規でLPを発注する場合も、以下の項目を確認してみてください。
- ファーストビューを3秒見ただけで「誰向けのページか」が分かるか
- スクロール開始から最初の画面内に、読者の課題に触れる文章があるか
- 「なぜこの会社に頼むのか」の根拠(実績・体制・強み)が明示されているか
- 費用または費用の目安がページ内に記載されているか
- CTAがページ内に3箇所以上設置されているか(上部・中部・下部の目安)
- 問い合わせフォームの入力項目が必要最小限に絞られているか(項目が多いほど離脱する)
- スマートフォンで表示したとき、ファーストビューにCTAボタンが見えているか
発注時に制作会社に伝えるべき情報
LP制作を依頼するとき、「いいLP を作ってください」だけでは制作会社は構成を設計できません。制作側が構成を考えるために必要な情報を、あらかじめ整理しておくと、制作期間の短縮と仕上がりの質の両方に影響します。
- ターゲット像:年齢・職種・役職・抱えている課題(なるべく具体的に)
- 競合との違い:なぜ自社を選んでほしいのか、率直な言葉で
- CVのゴール:問い合わせ・資料請求・電話・予約のどれか
- 既存データ:現行LPがある場合はアクセス数・CV数・直帰率
- 使用可能な素材:写真・動画・お客様の声・実績数値など
この情報が揃っているかどうかで、初稿の精度が変わります。「素材は制作会社に任せればいい」と思っているケースでも、ターゲット像と強みの整理だけは発注側で行っておく必要があります。
まとめ:構成の見直しから始める
問い合わせが来ないLPの原因を探るとき、最初にデザインや広告費に手を入れるのは早計です。まず構成を確認し、「読者の頭の動き」に沿った情報の順番になっているかをチェックすることが、最も費用対効果の高い改善の入口です。
新規でLPを制作する場合も、構成の設計段階でどれだけ丁寧に議論できるかが、公開後のCV率を左右します。デザインに入る前に構成の確認・合意をするプロセスがある制作会社を選ぶことをおすすめします。
PIXEL OUTでは、LP制作の構成設計から映像素材の制作まで一社で対応しています。「どんな構成にすればいいか分からない」という段階からのご相談も歓迎しています。
よくある質問
LPの構成を見直すだけで問い合わせは変わりますか?
ページへの流入数が一定以上あるにもかかわらずCV率が低い場合は、構成の見直しが有効なケースが多いです。ただし、流入数自体が少ない場合は広告・SEOなど集客側の課題も並行して確認する必要があります。構成改善とアクセス改善は別の問題として切り分けて考えてください。
LP制作の期間はどれくらいかかりますか?
一般的な目安として、構成設計からデザイン・コーディング・公開まで4〜8週間程度が多いです。ただし、素材の準備状況・修正回数・動画の有無によって変動します。「急ぎで公開したい」という場合は、発注時に納期の優先度を明示しておくとスムーズです。
既存のLPの改修と新規制作、どちらが良いですか?
既存LPのアクセスデータ(直帰率・スクロール深度・CVポイントの離脱箇所)が取れている場合は、改修のほうが課題を特定しやすいです。一方、構成の根本からズレている場合や、ターゲット・サービス内容が変わっている場合は、新規制作のほうが結果的に早く成果につながることがあります。現行LPのデータを共有いただければ、どちらが適切か判断のご相談に乗れます。